RTX 2070で組むDeep Learning向けPC
初めに
最近、Deep Learningを使った仕事をしています。この分野は進歩が速いのもそうですが、意外と歴史も深いので、勉強しないとなかなかついていけません。そんなわけで、家でちょっと勉強してみようかなと思ったわけですが、先立つものがなければ始まりません。GPUマシンです。これがないと、機械学習を実際にコーディングしたり動かしたりすることは非現実的です。もちろん、論文を読むだけならば、そんなものは必要ありませんが、自分で実装して動かしてみるのが一番理解が進みますし、なにより楽しいですからね。
というわけで、自宅でもDeep Learningの学習・推論ができるように、GPUマシンを組むことにしました。
パーツ
今回使うパーツたちです。メモリとケースはAmazon、それ以外は秋葉原のツクモで買ったのですが、全部含めて15万円弱です。意外と安いですね。
一番大切なGPUにはmsi製のRTX 2070 Superを選びました。GeForceで最高スペックのGPUを選ぶなら2080 Superがありますが、プラス2~3万の出費はちょっとつらかったので妥協して2070 Superです。安さ重視ならGTX 10xx系もありますが、Turinigから採用された機械学習向けのTensorコアがないので、機械学習用とならばRTX 20xxが良いのかなと思います(ただ、実測としてどの程度速度の差があるのか比較できないので、コストに見合う価値があるのかは不明です)。
CPUは第9世代のcore i7 9700です。OCする気はないのでKなしモデルです。それにしても、第8世代も第9世代もCoffee Lakeなので、ややこしいです。
ストレージのSSDにはSamsungの860 QVOを選択です。現在一般に普及しているSSDは、1つの記録セルに3bitの情報を詰め込むTLC NANDを採用しているのですが、この860 QVOは4bitを詰め込めるQLC NANDを採用しています。容量効率が高い分、お値段はTLCよりも安めに設定されています。もっとも、同じ1TのTLC SSDが1.1万程度なのにたいして、860 QVOは9千円程度なので、そこまで劇的に安いというわけではありません。QLCによる性能や信頼性の低下を考えると、QLCを選ぶ価値があるのか微妙なところです。
電源は少し余裕を見て750Wのものを用意しました。ちなみに、OSはUbuntuを使うので、Windowsは買ってません。
組み上げ
それではどんどん組み上げていきます。
マザボにCPUをはめ込んで
ケースに電源とマザボを取り付けて、
ケースの背面に電源やSATAケーブルを配線していきます。それにしても背面に配線できるのはいいですね。見た目がすっきりするのはもちろんですが、ファンにケーブルが干渉したりするのを気にしなくて良いのでとても楽です。
今回の目玉のGPUです。
GPUをPCIeに差し込んで、蓋をしたら、、、完成!!
最後に
無事組みあがって、電源を挿して、電源ボタンをプッシュ・・・起動しました!よほどのことがなければ起動しないということはないと思いますが、それでも最初の通電時はちょっと緊張します。
今後の記事では、このマシンで実験した結果などを報告したいと思います。